食料自給率

戻る

農林水産省(https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/zikyu_ritu/011.html)によると、平成30年度日本の食料自給率は、カロリーベースでは37%。そして飼料自給率に至ってはなんと25%しかありません。
カロリーベースで37%、飼料自給率25%ということは、もし仮に今なんらかの理由で外国から食料や飼料が全く入ってこなくなったとしたら、8人中5人は食べられなくなり、4頭(羽)のうち3頭(羽)は死んでしまうことになります。早急に根本から食を見直して大幅な改善策が必要なのです。

ではどうしたらよいのでしょうか?

もちろん私たちが日本でとれる食材を食べるという事が最も大切です。さらにその上である一冊の本の中に大きなヒントがあります。

≪Your life in your hands≫

著者はジェインA・プラント教授。「乳がん」のコーナーでもご紹介した方です。彼女は地球科学者。そして何より食の大切さを知っている人です。 

Your life in your hands

 “1エーカー(鹿山注:約4000平方メートル)の土地で従来の西洋的農法により飼料を生産し肉牛を育てた場合、77日間成人1人を養うことができる。もし、同じ広さの土地で小麦を育てたならば527日間人は食べられる。ところがその土地で大豆を育てたならば、なんと1人の人間の6年分以上のタンパク質を十分に得ることができるのである!

 この驚くべき生産性はマメ科である大豆の能力で、バクテリアの力を借りて、大気中の窒素を土壌に固定することによってもたらされる。大豆のタンパク質含有量は収穫した状態でも40%、加工すれば50%にもなる。(鹿山注:五訂食品成分表によると国産乾燥大豆のタンパク質は35.3%、加工品である干し湯葉では53.2%にもなる。)大豆は他の野菜以上に豊富な種類のタンパク質を含んでいる。だからビーガン(鹿山注:完全な菜食主義者)は穀物との併用で栄養学的に必要な20種類のアミノ酸を全て摂取することができるのである。”

(Jane Plant教授著 Your life in your handsより。訳:鹿山)

 大豆はこのように大変環境に優しい作物です。しかも日本国産の遺伝子組み換えでない大豆となればとても貴重です。さらに健康的な面からも牛肉を食べるより大豆を食べる方が体にも優しいのです。飼料を含む穀物自給率となると日本はなんと26%しかありません。飼料が輸入出来なければ牛も育たないのです。

 大豆を日本中で育てる環境を一刻も早く増やすよう、政府は支援して欲しいと思います。