現在の日本では、マーガリンやショートニングがふんわり、サクサク、カリッとした食感を出すため、様々な加工食品に使われています。ところがこのマーガリンやショートニングを製造する過程でトランス脂肪酸という物質が発生してしまうのです。
炭素は4本の手を持っています。炭素同士は 1本の手で結ばれて安定した状態です。そして残っている手は水素と結ばれています。この構造を飽和脂肪酸と言い、動物性油脂に多く含まれています。
しかし植物油は炭素同士が、2本の手で結びついた二重結合の部分があります。 不安定でバターのように固まらず液体のため使い勝手が悪い場合もあるのです。
そこで水素を添加すると、二重結合は無くなり分子は安定化して油は固まります。ところで全部の二重結合に水素を付けると逆に硬すぎます。そこで一部を残します。すると残ったところがシス型(上の図)からトランス型(下の図)に変わってしまうのです。